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コンサルタントの現実

地方(田舎)で中小企業診断士として活躍する方法

経営コンサルタントとして唯一の国家資格といわれる中小企業診断士。

もともとは中小企業の公的な支援団体職員(商工会議所や商工会)向けの資格とされ、試験制度が改正され内容も変わってきたことから大手企業の社員が受験層の中心になり、最近では、就職の武器とするべく学生が受験したり、コンサルタントとしての独立を夢見て中高年の受験者も増加している。

独立希望者の中には、東京などの大都市圏ではなく、自分の田舎・故郷に帰って開業したいと考えている人も多いはずである。

以前、中小企業診断士は地方では非常に貴重という記事を紹介した。

しかし、最近はかなり状況が変わりつつある。

簡単に言えば、中小企業診断士の資格があるだけではかなり厳しいというのが実態である。

要するに、公的機関からの仕事に期待してはならない、なくなったという前提で考える必要があるのだ。

公的機関からの業務委託減少に歯止めがかからない

地方では、中小企業診断士といえば、公的機関からの業務委託が相当数あった。

特に、年配の診断士しかいない地域や、そもそも診断士が全く存在しない地域では、まさに独占的な状況に置かれていた。

しかし、予算削減の中、公的な業務は削減傾向にある。

これは、以前にも紹介(公的機関の業務委託は減少傾向)しているが、さらに減りつつあるというのが問題である。

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経営コンサルタントを辞めて会社を起業する②

この記事は、前回の記事である経営コンサルタントを辞めて事業家として会社を起業する選択肢①の続きです。

経営コンサルタントが自ら起業する3パターン

前回紹介したのは、

1.自分でやった方が早い

ということで、クライアントがなかなか行動しないことに業を煮やして自分でやってしまう、というケースです。

今回は、残りの2つを見ていきます。

2.儲かりそうなビジネスモデルを見た(あるいは思い付いた)

経営コンサルタントは、さまざまな企業に入り込む。となれば、必然的に今の時代にどのようなビジネスが儲かっているのかということを知ることになる。

あるいは、それらを参考に、どのようにすればもっと儲かるのかということを自分なりにイメージすることができる。

しかし、それをクライアントに提案しても受け入れられるとは限らない。

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経営コンサルタントを辞めて事業家として会社を起業する選択肢①

コンサルタントだったら起業すれば100%成功するでしょ?

経営コンサルタントが、コンサルタントという業務(ビジネス形態)を辞めて、起業家に転身するケースは少なくない。

経営コンサルタントというのは、経営のプロフェッショナルということであれば、何も他人の土俵でフンドシをとるようなことをしなくても、自分で会社を作った方が儲かるという見方もできる。

では、なぜ経営コンサルタントは自分でビジネスを行わないのか?

その答えはいろいろだろう。

たとえば、自分の利益を優先するのではなく、人のために貢献したい、というものもあれば、自分の会社を作っても事業形態(ビジネスの種類)が限定されてしまうが、経営コンサルタントであればさまざまなビジネスに関与することができるということもある。

そして、自分で起業しようにも、ビジネスを立ち上げるだけの資金がない、という理由もあるかもしれない。

何らかのビジョンを持ちながら、経営コンサルタントを業として行っているわけであるから、その理由は人がとやかくいうものではない。

一方、経営コンサルタントを辞めて、自ら起業するパターンというのは主に3つのケースがあるように思える。

ちなみに、著名な経営コンサルタントというのは、必ずといってよいほど、自分が代表となるビジネスを持っている。表だって言わないから見えないだけであって、実際には裏側でビジネスを行っているというのが現実だ。いくら著名な経営コンサルタントであっても、毎日のようにコンサルティングを行うほどの依頼が殺到するということは現実的ではない。

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勝ち組コンサルタントと負け組コンサルタントの二極化

勝ち組・負け組という言葉は死語に近いが、経営コンサルタントの世界は勝ち組と負け組の二極化が進行しているといえる。

言い換えれば、儲かっているコンサルと儲かっていないコンサルとの差が開く一方で、その中間はあまり存在しない。何もこれは経営コンサルタントの世界だけの話ではない。世の中の富も同じことだ。

【差が開く時代】

20対80の法則とかパレートの法則と呼ばれるものがある。これはさまざまなものに当てはまるという普遍性があるといわれている。

例えば、日本の富の80%は20%の人が持っているし、ある会社の売上の80%は20%の営業社員で売り上げている。別の言い方をすれば、20%の努力で80%の成果を生み出すとも言われる。

その日の仕事の成果のうち80%は、その日の20%の仕事から生み出されている。ならば、80%の仕事は20%の成果しか生み出していないということになる。10時間がんばって仕事をしたとしても、そのうちの2時間で8割の成果を出しているということだ。

今までは、平等意識が強く、皆で同じ仕事をして同じ報酬をもらうという考え方が日本では支配的だった。なので、競争原理が働かず、安定志向という名の「日本型経営」というものが存在していた。最も、戦後の日本が飛躍的な経済大国になったのはこの日本型経営のおかげであったのもまた事実。

しかし、競争原理が強まるにつれ、徐々に差が開きつつある。

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指導から支援する経営コンサルタントへ

経営コンサルタントといえば、「先生」というイメージがある。実際、現場に行くと先生扱いされるわけであるが、実際には経営コンサルタントの位置付けも変わりつつあるのが現実だ。

従来までは経営コンサルタントが経営者や企業に対して「指導する」という考え方が支配的であった。その意味でどちらかというと、上から何かを教えるというニュアンスになる。

一方、最近はそういった指導という考え方ではなく、「支援する」というニュアンスに変わってきている。

そもそも、中小企業診断士関係の法律が改正された際に、「指導法」という考え方が「支援法」に大きく変わったことがあったが、その流れを汲んでいるものと想定される。

先生というのは表に出ながら指導を進めていくようなイメージがあるが、支援というのはむしろ裏方的な存在として経営者の影で支えるというイメージがある。