経営コンサルタントとして、情報発信をするツールが飛躍的に増えている。
昔は、出版ぐらいしか自分を売ることはできなかった。医師のように広告に規制があるような業界では、自分の宣伝代わりに自費出版をすることは珍しいことではなかった。
経営コンサルタントは広告規制があるわけではないが、「コンサルティング企業募集」という広告を出すわけにもいかない。コンサルタント業は口コミが比較的重要で、しかも、経営コンサルタントというのは「常に忙しい」ことが重要なのだ。
暇な経営コンサルタントに依頼をするようなクライアントは少ない。忙しい経営コンサルタント=実力のある経営コンサルタントというイメージがあるので、できるだけ忙しい経営コンサルタントに高いお金を払ってでもお願いしたい、それがクライアントの意向である。
忙しい=人気がある=実力がある=優秀である、という公式が盲目的に信じられているのだ。
しかし、経営コンサルタントの宣伝手法は限定的で、例えばセミナーを開催することなどが一般的だった。それと、出版である。
出版のインパクトは非常に大きい。
人間というのは、「本を出している人」をかなり高い信頼性を持って受け入れる傾向にある。
その理由は、出版するということは普通の人からすれば自分には到底できないことであると考えているからである。故に、本を出版している=すごい人、ということになる。
しかし、経営コンサルタントにとっても自分の知名度を上げるための「出版」が実は身近になりつつあるのだ。